第3回大会

2016年5月22日
『邪馬台国X気候変動』
気候変動が文明の盛衰に与えた影響を科学的に解する
平成28年5月22日(日)13:30〜16:30、品川区立総合区民会館きゅりあんイベントホール
第1部
   講師:田家康先生(日本気象予報士会東京支部長)
		「気候文明史」世界を変えた8万年の攻防から日本古代史を考察する
               <田家(たんげ)先生の言葉>
       1980年代以降、古気候学の分析手法は飛躍的に進歩した。樹木の年輪幅や地層に含まれる
       花粉分析による気温推定等に対し海底・湖底の堆積物やグリーンランド・南極の氷の柱を
       採取し、その中の酸素や炭素の同位体等を利用することで、より詳細な解析が可能となった。
       かくして古気候学の成果は考古学や文献的な史料と比較検証するレベルに達した。果たして
       古代史の姿はどのように確認され、あるいは変貌したのだろうか。寒冷化、温暖化、干ばつ、
       火山噴火・・。歴史的エポックの背景に隠される気象の影響を読み解きます。
第2部
   講師:西川寿勝先生(大阪府教育委員会)
 		『魏志』倭人伝に記された倭国乱と気候変動
       <西川先生の言葉>
       古墳時代は弥生時代の社会発展の上に成立すると考えられます。ところが、池上・曽根遺跡
       など、弥生時代を代表する環濠集落は、弥生時代の内に衰退し、古墳時代まで継続しません。
       両時代の境目は、『魏志』倭人伝に記された卑弥呼の時代とされ、「倭国乱」という、社会
       変動が記されます。
       その他、中国や半島の史料には、西暦190年代に大飢饉が記され、記紀には崇神天皇の時代に
       大飢饉があったと記します。古墳時代の開始年代を明らかにし、考古学や理化学研究の応用
       で整合できれば、古墳時代の社会成立の謎が解明できるかもしれません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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